漆はどのくらいの面積を塗れるのか? ― 2006年05月13日 11時11分11秒
タイトルの件はお客様に良く質問される内容です。
これはかなり答えづらい *1 内容なのですが、
以下に”参考まで”として情報を公開しておきます。
かなりアバウトな情報です。
なお、以下の情報はどちらもプロの例ですので、
私たちが漆の使用量を考える場合はロスを考慮して
少し多めに使用量を考えておいた方が良いかと思います。
1.拭漆の場合
ある作家さんが机(下地処理なし)に拭漆を行った際のお話からですが、
その時に使った漆の量は約3.33平方メートルを5回拭漆を施して
約200gだったとか。
従って、計算上は1メートル四方を1回拭くのに生漆を12g使った事になります。
2.お椀の上塗りの場合
産地において標準的な蓋つきお椀に上塗りをする場合 、
上塗りにおおよそ漆1匁(=約3.75g)を使うと言われているようです。
(顔料などを加えない漆。顔料を加えると上記の重さは重くなります。)
なお、1匁強だという意見もありますので、ここでは4gとして考えます。
蓋つきお椀の高台の部分などをひっくるめて球体と仮定すると、
蓋つきお椀の外側の表面積は一般的なお椀(半径6cmのもの)の場合、
公式4πr^2より約450平方センチメートルとなります。
内側の表面積も同じとすると、お椀の全面積は約900平方センチメートル。
結果、計算上では1平方メートルを1回塗るのに上塗り漆を
約45g使う事になります。
*1 漆の使用量は塗りを施す部分の表面状態により大きく変わります。
木に漆を直接塗る場合は樹種、木目のつまり具合などで変わります。
下地を施したものに塗る場合、下地の方法はどの様な方法か、
塗り厚はどの程度かによっても変わります。
雑感
拭漆は(拭きの回数にもよるが)防水性が低い事や表面状態の観察から
塗膜が塗りに比べて薄い事が想像できていましたが、拭漆の初回には
木地が漆を吸うと思ったので漆の使用量が約4倍も違うとは予想外でした。
もちろん、上記の前提に破綻が無ければという前提つきですが...
皆様からの情報をお待ちしております。
これはかなり答えづらい *1 内容なのですが、
以下に”参考まで”として情報を公開しておきます。
かなりアバウトな情報です。
なお、以下の情報はどちらもプロの例ですので、
私たちが漆の使用量を考える場合はロスを考慮して
少し多めに使用量を考えておいた方が良いかと思います。
1.拭漆の場合
ある作家さんが机(下地処理なし)に拭漆を行った際のお話からですが、
その時に使った漆の量は約3.33平方メートルを5回拭漆を施して
約200gだったとか。
従って、計算上は1メートル四方を1回拭くのに生漆を12g使った事になります。
2.お椀の上塗りの場合
産地において標準的な蓋つきお椀に上塗りをする場合 、
上塗りにおおよそ漆1匁(=約3.75g)を使うと言われているようです。
(顔料などを加えない漆。顔料を加えると上記の重さは重くなります。)
なお、1匁強だという意見もありますので、ここでは4gとして考えます。
蓋つきお椀の高台の部分などをひっくるめて球体と仮定すると、
蓋つきお椀の外側の表面積は一般的なお椀(半径6cmのもの)の場合、
公式4πr^2より約450平方センチメートルとなります。
内側の表面積も同じとすると、お椀の全面積は約900平方センチメートル。
結果、計算上では1平方メートルを1回塗るのに上塗り漆を
約45g使う事になります。
*1 漆の使用量は塗りを施す部分の表面状態により大きく変わります。
木に漆を直接塗る場合は樹種、木目のつまり具合などで変わります。
下地を施したものに塗る場合、下地の方法はどの様な方法か、
塗り厚はどの程度かによっても変わります。
雑感
拭漆は(拭きの回数にもよるが)防水性が低い事や表面状態の観察から
塗膜が塗りに比べて薄い事が想像できていましたが、拭漆の初回には
木地が漆を吸うと思ったので漆の使用量が約4倍も違うとは予想外でした。
もちろん、上記の前提に破綻が無ければという前提つきですが...
皆様からの情報をお待ちしております。
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