柿渋のホルムアルデヒド吸収効果2007年03月17日 11時11分11秒

柿渋にはホルムアルデヒド吸収効果があるようです。
   杉の木材(150mm×50mm、厚さ12mm:そんなに大きな木片ではないですね。)に
   柿渋を塗った場合とそうでない場合のデータになります。
   吸収量は未塗装の場合の2倍以上になる様です。
   部屋全体を柿渋で塗ったらその効果はかなり大きそうです。
   シックハウス症候群でお悩みの方は一考の価値ありですね。 *1

柿渋 吸着量(mg) 再放出量(mg) 吸収量(mg)
未塗装 5.989 1.457 4.532
塗装 10.232 0.168 10.064

*1 上表の値は一般的な環境下での実験結果だと思いますので特殊な環境下でも
        効果はあると思いますが、上表にあるレベルの効果は得られない可能性があります。
        柿渋塗装の採用に際しては良くご確認の上、ご判断をお願い致します。


  柿渋の一般性状
     比     重:1.02~10.4
     色     調:赤褐色の液体
     固 形 分:5.6~6.0%
     タンニン :2.5~4.3%
     揮 発 酸:3.0~4.0%

自然農薬2007年02月21日 11時11分11秒

最近、植物の栽培をしようと思い立ち、色々と調べていたら
自然農薬に行き着いた。
いわゆる、自然にあるものの持つ殺菌・殺虫力を使った農薬で、
なんとなく安全そうだ。という事でちょっと調べてみた。
ふむふむと思いつつも農薬の難しさを実感と同時に自然の力に驚く。
漆も自然の力を利用した塗料だから共感も感じる。
で、自然農薬について話を...と思ったが、奥が深いので素人の
私は書いてはいけないと思い、参考になるところを紹介する事にした。
(どんな展開?)

まずはJAビル(千代田区大手町1-8-3)の地下1階の書店
農文協農業書センター(TEL:03-3245-7647)がお勧め。
ここはガーデニングから本当の専門書まで、もちろん自然農薬の本まである。
当然の事ながら関連書籍の数は大手書店を凌ぐ。
ガーデニングの本などを探している方には良い書店だと思う。
遠方の方は”田舎の本屋さん”(インターネット本屋)が関連のようなので
そちらで調べるのも良いかと。

あと、インターネットサイトでは”自然農薬”と入力すると
14,200件(Yahoo!の場合)検索できるので有用と思われるサイトを見てください。
変なサイトでなければ大体同じ様な内容になっているので
そこで信憑性は確保できるかと思います。
(但し、情報を利用した結果は個人責任となりますからご注意下さい。)

ちなみに私は上記の書店で”自然農薬で防ぐ病気と害虫”と
”木酢液で自然派ガーデニング”という本を買いました。

漆の抗菌力2006年07月27日 11時11分11秒

漆には抗菌力があるようです。
   株式会社ファルコライフサイエンスの調べによると以下の通りの結果が出ました。
   大腸菌やMRSA(黄色ブドウ球菌)は4時間後に半減し、
   24時間後にはゼロになるそうです。
   菌がゼロにならなくても少量の菌ならば
   人間の抵抗力によって問題ない事を考えると
   漆においては菌の増殖がない事が非常に意味のある事だと思えます。
   やはり、漆は木の血液だということですね。

  時間 1時間 2時間 4時間 6時間 24時間
MRSA
(黄色ブドウ球菌)
対照 11,000 12,000 19,000 22,000 2,400
うるし 13,000 8,000 1,700 0 0
大腸菌
(O157を含む)
対照 1,200 1,600 780 1,000 600
うるし 2,600 300 120 16 0
サルモネラ 対照 7,000 7,500 9,000 6,100 1,100
うるし 3,000 2,300 310 40 0
腸炎ビブリオ 対照 1,100 780 740 650 6,000
うるし 12 0 0 0 0

  被検材料
     塗料塗膜(うるし)
     コーティングプラスチック50mm×50mm

  使用培地
     ●SCDLPブイヨン培地:栄研化学
     ●クロモカルトコリフォーム寒天培地:メルク
     ●卵黄加マンニット食塩寒天培地:BD
     ●MLCB寒天培地:日水製薬
     ●TCBS寒天培地:日水製薬

  試験菌株
     ●Staphylococcus aureus(MRSA)ATCC25922
     ●Escherichia coil(大腸菌)IFO3301
     ●Salmonella Enteritidis(サルモネラ)IFO3313
     ●Vibrio parahaemolyticus(腸炎ビブリオ)食品分離株

  実験方法
     1.菌液の調整
        試験菌株を血液寒天培地で35℃、24時間培養後、
        発育集落を血液寒天培地に接種し、35℃、24時間培養後、
        500倍希釈SCDLPブイヨンで1000000CPU/mlに調整したものを菌液とした。
        腸炎ビブリオは3%食塩加500倍希釈SCDLPブイヨンで1000000CPU/mlに
        調整した。

     2.試験操作
        被検材料を24時間紫外線照射後、滅菌シャーレに入れ、
        菌液0.5mlを滴下し、減菌ストマッカーポリ袋を15mm×45mmに切断した
        フィルムで被覆(フィルム密着法)し、30℃で静置した。
        1,2,4,6,24時間後、フィルムに付着している菌をSCDLPブイヨン9.5mlで
        十分に洗い出した後、その生菌数を測定した。
        対照として、抗菌塗膜されていないプラスチック50mm50mmを
        同様に試験した。

     3.生菌数の測定
        洗い出し液の原液、10倍、100倍、1000倍希釈液100μlを、
        MRSAは卵黄加マンニット食塩寒天、大腸菌はクロモカルトコリフォーム寒天、
        サルモネラはMLCB寒天、腸炎ビブリオはTCBS寒天にそれぞれ接種後、
        コンラージ棒で塗沫し、35℃、24~48時間培養後、発育集落数をカウントした。


備考
      本文は雑記帳に掲載されていた内容に加筆などを加えて再構成したものです。